酸凝固チーズの臭や食感についての考察と新たな実験(一部訂正)。

今回の市販低脂肪牛乳(120℃、2秒殺菌)を使った酸凝固チーズの製造実験では、出来上がったチーズに超高温殺菌でホエーに含まれる各種タンパク質が熱変性して発生するとされる硫黄臭や加熱臭を感じられなかった。さらに熱変性したホエータンパク質がカゼイン(κカゼイン)と再結合したカゼイン複合体に起因すると思われチーズの食感変化も感じられなかった。
なぜこれらを感じられなかったのかを考えてみました。

臭いについては、チーズにしたときの問題ではなく、牛乳として加工したときの問題であり、低温殺菌牛乳と超高温殺菌牛乳(120℃、2秒殺菌)の臭いを嗅ぎ分けられる人ならわかるかもしれないというようなことかなと思っています。
カゼイン複合体に起因すると思われるチーズの食感変化については、
酸凝固はカゼインミセルの外側に位置するκーカゼインが乳酸発酵により pHが低下し等電点(pH4.6)に近づくことでカゼインミセルから遊離し、その他のカゼイン同士が結びつき、凝集(凝乳・沈殿)するものであること。
カゼイン複合体は熱変性したホエータンパク質がカゼイン(κーカゼイン)と再結合したものであり、酸凝固チーズにはカゼイン複合体が残るので食感に影響はあると言われていますが、食べてみてもその違いを感じることができていません。敏感な人は感じるのかな。

新たな実験
今回は市販のホモジナイズされている牛乳(120℃、2秒殺菌)を使い酸凝固チーズを作り、前回の低脂肪牛乳で作ったものとノンホモの生乳から作ったものの三種で食味に違いがあるのかを調べてみることにました。
自分の考えでは、ミルク感が一番残っているのが市販のホモジナイズされた牛乳、次がノンホモの生乳、ミルク感が一番少ないのが低脂肪牛乳で作ったものではないかと予想しています。


このように予想している理由は酸凝固チーズは主にヤギ乳で作られるミルク感のあるチーズですが、これは牛乳とヤギ乳の脂肪球の大きさが異なり牛乳の1/6程度であることから酸凝固で出来た凝乳の中に脂肪が多く取り込まれているからだと考えています。ホモジナイズされた牛乳の脂肪球の大きさは1/10程度となることから、凝乳の中により多くの脂肪が取り込まれると考えたからです。
実験結果が楽しみです。
考えた通りであるとすると市販の牛乳(120℃、2秒殺菌)と乳酸菌があれば手軽に家庭環境でも美味しい酸凝固チーズを作ることができることになります。

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