チーズ製造に使用する器具の殺菌について

家でチーズを作る際は、12%濃度の次亜塩素酸ナトリウムを使い濃度200ppmの水溶液を20ℓ作り、型やチーズクロスをはじめとして計量スプーンやカードナイフ、温度計など使用する全ての道具類を消毒しています。型やチーズクロスは使用する直前まで数時間水溶液の中に入れて消毒し、水洗いをしてから使用しています。また、カードを直接手で触れる場合には消毒用アルコールやこの殺菌水で手を消毒し、水洗いしてから触れるようにしています。

通常、一般細菌や酵母は濃度が0.01~0.1%(100~1,000ppm)の次亜塩素酸ナトリウム水溶液に20秒~ 10分、結核菌は0.1~2%(1,000~20,000ppm)の水溶液に10分~30分浸せば死滅する。また、枯草菌の芽胞は0.01%(100ppm)の水溶液に浸せば、5分以内に99.9%が死滅するとされている。一般のウイルスでは、0.02~0.1%(200ppm~1,000ppm)の水溶液に浸せば1~30分で不活化し、B型肝炎ウイルス(HBV)は、0.1~2%(1,000ppm~20,000ppm)の水溶液で20分~1時間の処理が必要とされている(表)。また、次亜塩素酸ナトリウムは、温水を用いた場合、短時間で効果が表れるとされている (82°C、2分以上)。

市販の漂白剤には次亜塩素酸ナトリウムが含まれているものがあり、これをチーズ製造器具の殺菌に用いることができます。パーセンテージは含まれている次亜塩素酸ナトリウムの濃度です。

約1,000ppm(0.1%)の次亜塩素酸ナトリウム液のつくり方 (使用期限:1か月間)
市販されている次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど)は5~6%の濃度です。500mlのペット ボトルを用いて希釈すると便利です。500mlのペットボトルの蓋(ふた)は1杯5mlです。
次亜塩素酸ナトリウム製品の原液をふた2杯(10mL)ペットボトルに入れ、次に水道水を入れて500mlとすることで作ることができます。

ただし、これらには界面活性剤(洗剤)が含まれていることから器具などの消毒後は必ず水洗いしてから使用してください。

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